東南角部屋二階の女

なつかしの新文芸座に『東南角部屋二階の女』を観にいく。
かせりょう+西島秀俊というヒツジ的キセキの組み合わせ。

30前後の青年たちの遅い青春モラトリアム物語、というとストレートだが、それを正面から撮るのではなく、なんかちょっとフレームが外れてるような、ただのレトロ志向じゃない、いびつな視線で撮られているところがよかった。

人生というのはもやもやしたものであるはずで、それをいかにも映画っぽく巧くまとめるでもなく、そのまま画になっていて、そうゆうのがリアルな映画。

名画座に通うなんて、ドイツにいたらしょっちゅうできていたことだったけど、日本に帰ったら難しいんじゃないかと思ってた。でもここには昔と変わらず、へんくつで理屈っぽい、独特のマイナー空気感があって、なんか安心した。