かいじゅうたちのいるところ

早稲田松竹でようやく、『かいじゅうたちのいるところ』を観てきた。

もうどうしてこんなにこどもの世界がわかるんだろうってくらい、8歳の男の子のイノセントさやセンシティブさがいっぱい描かれていて、小さいゆえにしか見えない世界みたいなものがちゃんとあって、表情豊かなかいじゅうたちと、着ぐるみのマックスくんがとにかくかわいくて、ほくほくしながら観る。

かいじゅうたちの世界にも、人間のおとなと同じ小さな世界の縮図があって、いろんなかいじゅうのいろんな事情があって、わがまま放題のマックスくんは、かいじゅうたちに「王様がいても何も変わらないじゃないか」と責められて、挫折を味わいながら家路につく。夢やおとぎ話でおわらないところがシビアだけれど、いい。

原作の空気感とか、イメージをしっかり受け継いでいて、センダックも日本訳者の神宮輝夫さんもしっかり参加していてなんだかうれしくなった。なつかしいWeezerのIsland in the sunを彷彿とさせるところがいくつかあって、あの世界がずっと続いてるみたいで楽しかったな。まあ同じSpike Jonzeな訳だけど。