春を迎えるように 抱きしめ合いとけてゆけるなら 何もいらないのに

映画『大奥』みてきました。ネタバレなので以下かくします。


公開2日めだったかな、土曜日に行ってきました、大奥。いやー、ひさびさの大画面にのさん、それだけでもう相当たのしかったです。くしゃっと顔をゆがめて皮肉っぽく笑うところとか、もうねー。

全体的に2時間ドラマ映画だとか、せっかくの時代劇なのに所作がバリバリ現代人で興覚めしちゃうとか、もう全然いいの。なんかもう別の次元で見てたから。スクリーン越しにいろいろモヤッと出てたから、マイナスイオンとか、キラースマイルとか、いっぱい浴びて帰ってきましたよ。

始まる前から映画泥棒で周りがクスクスし始めるところとか(完全にスクリーンの向こうに別のものを見ているみなさん)、達者でな、とか、こころが曇るのくだりとか、お鈴廊下のせつないかおとか、江戸っ子口調とか、もう大画面でいろいろ堪能できて、たのしかったです。

とっぴな設定の割に、役者さんがみんないい仕事してて、中村蒼くんのキュートなキャピキャピ感とか、柴咲さんの吉宗が男前すぎたとか、阿部サダヲのさすがな安定感とか、みんな芸達者でおもしろかったな。

原作をあとで読みなおしてみたら、結構忠実にセリフをなぞっていてびっくりした。まあ、2時間ある分、いろいろとドラマティックにはなってるんだけど。見せ場もちゃんとつくりつつ、ちゃんとアイ$映画で。興行的に成功することと、作品のクオリティーを保つことは決してイコールじゃないと思うけど、いやー、アイ$映画っていいなあーと思いながら、映画館をあとにしたのでした。ほくほく。